居抜き物件の飲食店出店のメリットとデメリット
- 2024.08.02
- ブログ
居抜きで飲食店を出店する時のメリットとデメリット
●メリットは客席・テーブル・エアコン・厨房機器など使用した分だけコスト削減につながること
イニシャルコストを安く抑えられるので営業時の回収も早い
浮いた分の資金を広告費や商品開発など別に回すことが出来る
前の店舗の繁盛具合やイメージなどが分かれば立地の良し悪しや客層などいろいろ見えてくるものもある
●デメリットは厨房機器や電気機器などの経年劣化によってオープン後、壊れてしまう可能性が高い
既存の雰囲気を残して店名だけ変えるチープさに新しく来てくれるお客さんが満足してくれるかが不安要素
レイアウトなどから既存の物が活かせない場合は解体してからの施工になるので逆にコストがかかったりもする
飲食店の居抜き物件から飲食店を開業したいと設計施工のお話を頂くが、
その場合、大半の施主さんが見た目よりコストを第一に考えている
汚れている場所を直すだけでいい、色を変えるだけでいい、看板だけ変えればいいといった内容の工事を希望する。
気持ちはすごくわかるが、いいものが出来るイメージが出来ないときなどは、いろいろ説明や提案をして、より良いものが出来るように話をする。
それでもいいと、割り切っている施主さんには希望通り施工をする。もちろん施主さんは満足するが、その中には営業がうまくいかなかった店もあった。
お金をかけなくても、いいお店は出来るとは思っているが最低限かかるものはかかるとも思っている。
また、コストを下げていいものが作りたい時こそ、設計者に任したほうがいい。
逆に立地重視の物件でフル改装したようなお店の方が繁盛しているように思う。
決まった正解は無いが、お店を出した時のお客さんの事を考えれば、正解に近いものは見えてくると思う。
文:尾関広臣